スプートニクの恋人

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村上春樹の作品って、その物語が好きで読んでる人って読者の半分くらなんじゃないでしょうか。だいたいが「村上春樹の世界観」が好きで読んでるんじゃないかと私は思います。
しかしそんな私も「村上春樹の世界観」が好きな読者の1人。この「スプートニクの恋人」も「うわ〜〜このくだり村上春樹っぽい〜〜」となる部分がたくさんありました。まずはあらすじから紹介します。

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スプートニクの恋人のあらすじ

22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。――そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブ・ストーリー!!

確かにこの話、この世のものとは思えません。村上春樹さんの小説にありがちなSF感が満載の恋愛小説。あらすじでは「すみれ」が主人公のように書かれていますが、文中では「すみれ」に好意を持っている「僕」の一人称で語られます。なので読者が最も共感しやすく感情移入してしまうのも「僕」です。

しかし!さすが村上春樹というか、この「すみれ」がとても魅力的に描かれていて、物語の中心はあくまでも「すみれ」。みんな心を奪われてしまうわけです。

スプートニクの恋人のおすすめポイント

村上春樹ならではの魅力的なキャラクター

村上春樹が好きな人なら、きっとお気に入りのキャラクターがいるのではないでしょうか。私は「ノルウェイの森」のミドリが大好きなのですが(水原希子さんが演じたミドリもよかったですね)、「スプートニクの恋人」のすみれは、「ノルウェイの森」で言うところのミドリ。素直で自由でとても真っ直ぐで、とても魅力的な女性です。

またもう1人の登場人物であるミュウは、なんとなく「海辺のカフカ」の佐伯さんを思い出させますし、村上春樹の描く女性はみんなすごく芯があって強くて、でも脆くて、愛おしい人だなと思います。

ここで挙げた2作品のどちらかが気に入ったなら、「スプートニクの恋人」も気に入るはずです。

普通じゃない恋愛をしてる人にオススメ

「スプートニクの恋人」ではいくつかの片思いが登場します。その関係性はどれも複雑。

というわけで、年の差のある恋愛や同性愛、先生に恋しているなど、あまり普通じゃないと思われるような恋愛をしてる方。この小説なら共感できるかもしれません。

スプートニクの恋人の感想

まあ物語としてみると、ちょっとよくわからないところも多いので(まあ村上春樹特有のかんびです笑)、わたしとしてはあくまでも「世界観を楽しむ小説」という印象でした。

ハラハラドキドキという展開はそうありませんし、ゆったり現実から逃れたい人におすすめです。

ではここからはネタバレ有りの感想です。

スプートニクの恋人のネタバレ有感想

またレズとセックスの話…?

まず言いたいですが、私はLGTBに対してなんの偏見もありません(バイの友人も何人かいます)。しかし日本の小説の中に何度も登場させる設定としては、ちょっと違うかなと思うわけです。

ノルウェイの森でも女性同士の肉体関係についての描写がありますよね。小説を読んだ人は、結構あの部分って印象に残ってしまいませんか?さほど物語において重要なシーンというわけでもないのに…。

村上春樹の作品は海外でもよく読まれるので、確かにそういう意味ではごく自然なのかもしれません。
ですが日本で販売する小説としては、繰り返し使う設定としてはちょっと打撃が強いかなと。一読者としては「またこの流れかー」と思ってしまいます。

まあでも村上春樹にこうした展開を求めてる人もいますよね。んー、感想を書くのって難しいです。

タイトルのセンスがいい!

村上春樹の小説はいつもなんか独特で目を引きますよね。「ねじまき鳥クロニクル」とか「海辺のカフカ」とか。こう見ると幾つかの単語の組み合わせが多いですが。

今回は「スプートニクの恋人」というタイトルですが、これ、すみれのことかと思いきや、すみれが恋するミュウのことなんですね。
とても村上春樹らしい素敵なタイトルだと思います。

すみれはどこにいたの?

すみれは煙のように姿を消しますが、ふいに戻ってきます。果たしてこの間どこに行っていたのか、私たちにはハッキリとは明かされません。

私はこうした村上春樹らしさを何度も味わってるので、「まあまあ…」と流せますが、ミステリー好きの人など「どこに行ってたんだよ!きちんと作品中で解明しろよ!」と思う人もいるかもしれませんね(笑)

たぶん違う時空(もう一人のミュウがいた時空)にいたんだと思いますが、果たしてそこで何が起きたのか。

もう一人の自分に会ったのか、はたまたミュウに会ったのか。それとももう一人の自分が「僕」と結ばれているところに出くわしたのか。

謎は深まるばかりです。

皆さんもどこかふわふわした世界観に包まれたくなった時、ぜひ手にとってみてください。

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