境遇

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境遇

テレビドラマのために書き下ろされた今作品。親に捨てられた子どもたちが大人になった姿を描いているのですが…。個人的には「告白」「少女」と比較すると、物足りない印象を受けてしましました。とりあえずは、あらすじからどうぞ。

ページ下部にネタバレがあるので注意!

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境遇のあらすじ

デビュー作の絵本がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられた過去を持つ。ある日、脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐され…。

非常にシンプルですが、この通りです(笑)

陽子の夫は選挙を間近に控えた政治家。そして息子を誘拐した犯人からは、「真実を公表しなければ息子を殺す」といった意味のメッセージが届けられます。果たして犯人が公表しろと言っている秘密とは何なのか…。というのが今作品の主題となります。

ということで、記事の冒頭でも述べたように、私はこの作品はそこまでお気に入りではありません。ここからはおすすめポイントと書かれていますが、個人的に思ったことをつらつらと書いていこうと思います(笑)

境遇のおすすめポイント

通勤電車での流し読みで十分満足

テレビドラマ化ということもあり、色々と制限があったのでしょうか。今作品は湊かなえさんらしいイヤミス的な要素がなく、少し展開が単調にも感じました。

また主人公・陽子視点では同じことを何度も繰り返すので、正直流し読みで十分だなといった印象です。心情描写を深く読み込んでも、あまり共感できないキャラクターばかりでした。

あなたの予想…当たってますよ!

私が境遇で一番致命的だと感じたのが、途中で真犯人が分かってしまうんですよね。というより、ミステリーを読み慣れている人であれば、最初の30ページぐらいで真犯人が分かります。

そこからも特に驚くような展開もないので、途中でピンときたあなたは、おそらく予想が当たっているのでご安心ください。

境遇の感想

偶然の重なりを当たり前のように書かれると冷める

小説って基本的に偶然に偶然が重なった物語を書くものだと私は思います。何もない日常を描いても特に楽しくないですからね。境遇でも「そんな偶然ある?」というような偶然が何度も起こります。

普段は小説の世界で起こる偶然に対して、私は肯定派なのですが、今作品のように偶然性についての説明がないとちょっと違和感を覚えてしまいます。

凄い偶然が重なっていまの状況になってるんだよ!みんな分かってる!?と主人公たちに問い詰めたくなっちゃうんです(笑)そのあたりのケアが今作品はちょっと雑だったかな~と思ってしまいました。

ミツコの部屋はちょっと悪ふざけですよね?

物語の終盤では、「徹子の部屋」をもじった「ミツコの部屋」が登場します。生放送で収録されるミツコの部屋で、陽子は真相を打ち明けようとするのですが…、という展開です。

ただここらへんの展開は、ちょっと悪ふざけでしたよね(笑)こんなこと現実世界で起きたら、100%テレビ局のやらせが疑われるだろうな~と、物語の世界から追い出されて冷めてしまいました。

境遇を読んで、やっぱり小説家はテレビドラマ化など制限を受けずに、自由に書くべきだなと思いました。
ということで、個人的にはあまりおすすめしていませんが、湊かなえファンの方はやはり一読しておくべきだとは思います。「告白」や「少女」「贖罪」など他の作品の凄さが身に沁みます。

あと、テレビドラマ版は小説版と結末が違うようなので、今作品に納得いかなかった方は観てみては?

以下ネタバレパートが続くので、見たくない方は商品紹介以降はスクロールしないように!

境遇のネタバレ有感想

身元を隠したいならもっと遠くに行きなさい!

今作品の一番の争点は、陽子と晴美の本当の親は誰なのか、でした。
結果的に30年前に起きた殺人事件の被害者と加害者の娘たちだったのですが、加害者側の母親は親子だとばれないように30年身元を隠していたんですよね…。

っていや、何でもっと離れたところに住まないのよ!

あの母親が見つかったせいで、みんなの人生めちゃくちゃになっちゃいましたよ。ミツコの部屋だって最悪打ち切りになっちゃいますよ!

しかもばれたんだから早く正体を明かせばいいものの、隠し続けるものだから日本中を賑わす騒ぎまで発展してしまいました。境遇と同じ状況になったら、私はすぐ遠くの田舎に引っ越そうと決心しました。

夫が真相を明かした意味はあったのだろうか

終盤になって勢いで自らの不正献金について暴露した夫・正紀。彼が真相を暴露した意味は何だったのでしょうか。何となく自体が好転したみたいに描かれていますが、確実にその後の選挙には落ちていると思います。

彼がほんの数時間暴露するのを待っていれば、事件の真相も分かって選挙に悪影響もなかったのに…。こんな判断ミスをするなんで、彼の政治的手腕には疑問を出だしてしまいます(笑)

それにしても晴ちゃん。夫は関係ないんだから、暴露しない方向にもっていってあげても良かったのではないでしょうか…。

ということで、今回は湊かなえさんの「境遇」のあらすじや感想をまとめてみました。

湊かなえさんは境遇の他にも、面白い小説をたくさん発表しています。

気になる方は是非こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

湊かなえのおすすめ小説ベスト7!【イヤミス】

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